htmx 逆引きレシピ
htmxはどういうときに効く?
「SPAほど重くしたくない。だけど画面はサクサクにしたい」──そんなときにhtmxが効きます。 状態管理やビルド運用まで抱えるSPA疲れの反動として、必要な分だけリッチにする選択肢です。
いま進んでいるSSR再評価の流れ(サーバがHTMLを返す)と相性がよく、 画面の一部更新もハイパーメディア(HTML)中心で成立させます。 素のJavaScript/jQueryで増えがちな“つなぎコード”を減らし、HTMLの近くに振る舞いを置く宣言的な書き方が特徴です。
このページでは、HDA(Hypermedia-Driven Application)の考え方も踏まえつつ、 htmxがどんな場面で効くか/向かないかを実務目線で整理します。
htmxはどういうときに効く?
「SPAほどの重装備はいらない。でも、画面はサクサクにしたい」──そんなときに、htmxが刺さります。 目指すのは“流行りへの逆張り”ではなく、Webの原点であるハイパーメディア(HTML)の強みを、もう一度ちゃんと使うことです。
SPA疲れ:部分更新のために「アプリ全体」が重くなる
SPAは体験が良い一方で、規模が大きくなるほど状態管理・依存関係・ビルド・設計ルールなど、UI以外の“運用コスト”が増えがちです。 「一覧の一部を更新したいだけなのに、アプリ全体が重装備になる」──これが、いわゆるSPA疲れの典型です。
htmxはこの疲れに対して、“ページ全体をSPAにしない”という選択肢を現実的にします。 必要な部分だけを、HTMLの属性で“小さく”強化していくイメージです。
HDA:MPAのシンプルさ × SPAの体験を「足し算」する
ここでのキーワードが HDA(Hypermedia-Driven Application) です。 HDAは、従来のMPA(複数ページ)のシンプルさ・柔軟さと、SPAの体験の良さを組み合わせよう、という“新しくて古い”設計です。
HDAの基本はとても割り切っています。 フロントの振る舞いは命令的なJSで散らすより、HTMLに埋め込む宣言的な構文で表現し、 サーバとのやりとりもJSONではなくHTML(=ハイパーメディア)で行う、という考え方です。
SSR再評価:サーバが“画面”を返すから、実装が素直になる
htmxの世界観では、HTMLは基本的にサーバ側でレンダリング(SSR)され、 状態が変わったらリクエストして新しいHTML表現を受け取る、という流れになります。 フロントでJSONを組み立ててDOMを手で更新するより、やることが単純になります。
つまり、SSRをベースにしながら、必要な箇所だけを部分更新で滑らかにする。 これが「SSR再評価」の流れと、htmxが噛み合う理由です。
素のJavaScript / jQueryとの違い:つなぎコードを増やさない
もちろん、素のJavaScript(fetch+DOM操作)やjQuery(Ajax+差し替え)でも、部分更新はできます。 ただ、機能が増えるほどイベント・通信・DOM更新が分散しやすく、「この要素は押したら何が起きるの?」が見えにくくなりがちです。
HDAでは、できる限りHTML(主役)に振る舞いを寄せることで、 “挙動が要素の近くに書かれる”状態を作り、見通し(可視性)を上げようとします。 これは設計原則としてLocality of Behavior(挙動の局所性)にもつながります。
こういうときに特に効く
フォーム中心、管理画面/業務UI、一覧と詳細が主役の画面で特に強いです。 「一部だけ更新したい」要求が多いのに、SPAのフル装備は要らない──そんな領域にピタッとはまります。
- 検索:入力したら結果だけ更新(Active Search)
- 絞り込み:担当者/ステータス/期間などで一覧だけ更新
- ページング/もっと見る:一覧に追記
- 保存/削除:対象行やメッセージだけ差し替え
- ログイン:失敗時だけフォーム周りにエラー表示
逆に、向かないことが多い
ブラウザ内に巨大な状態を抱え、クライアント側ロジックが主役の超リッチUI(スプレッドシート級など)は、 SPAの方が向くことが多いです。 ただし、「一部だけhtmx」の併用は現実的で、段階導入にも向きます。
参考リンク
このページの著者
経験:Webアプリ/業務システム
得意:PHP・JavaScript・MySQL・CSS
個人実績:フォーム生成基盤/クイズ学習プラットフォーム 等
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